ここぞという時に限って、カラダが思うように動いてくれない。頑張ろうと張り切っている時、よくアクシデントに見舞われるものです。それが大事な大会の場合、心のダメージも大きくなってしまいます。
今回はアクシデントを回避や気持ちよく泳ぐために、運動前の調整として食生活で意識したい4つのポイントをご紹介します。
4つのポイント
- 食べてから時間を空ける
- お手洗いを済ませておく
- “勝負食”はルーティン化しよう
- 敢えて口にしないことも
1.食べてから時間を空ける
運動時、体内の血液は筋肉に集中して多く運ばれます。筋肉の収縮に必要な酸素やエネルギー源などを運ぶためです。そのため、その他の場所では血液量が少なくなります。その1つが食べ物を消化吸収する小腸です。
“血液不足状態の小腸” では吸収後に食べたものを運び出してくれる“配達業者” が不足しているのです。その状態で運動を始めると食べたものが胃腸内に残ったままに。食べたものが吸収できない状態では、栄養としての機能を果たしてくれません。また、下痢や腹痛起こす原因にもなります。
これを防ぐために、消化吸収のための時間を十分に確保してあげることが大切です。目安としては3時間。食べたものや消化吸収の力など、様々な要因を考慮する必要がありますので何度かお試ししてみてください。
2. お手洗いを済ませておく
私たちが自由にコントロールできないものは、対応に困るものが多いものです。その1つとしてあるのが『お通じ』。便秘に悩ませる方も多いと思います。実を言う私も、小さい頃は5日1回という位の便秘持ちでした。今では毎日スッキリと済ませられます。100%をコンロールするのは難しいですが、ちょっとした食生活の意識を取り入れば、ここぞという時にも安心して済ませられます。
スムーズなお通じのために意識したいポイントは
- 1日3食で食事をしっかり食べること
- 根菜類・イモ類・豆類・穀類などから繊維を摂ること
- 生活リズムを乱さないこと
特にお通じは一定のリズムがあるので、普段からチャンスを逃さないしましょう。規則正しい生活には様々なメリットが隠れている訳ですね。
3. “勝負食”はルーティン化しよう
ここぞという時には何かと工夫を凝らしてみたいものです。食事でも効果があると言われる食品やサプリメントなどを試してみたこともあるのではないでしょうか?
1.でもお伝えしたように、食べたものが消化吸収が行われた状態でスタートすることが理想的です。その都度食事などを変えてしまうことは、イレギュラーの可能性を高めてしまいます。
消化吸収にかかる時間は食べたものの内容(量・質)によって変わります。お腹いっぱい食べれば、しばらくはお腹が空かないですよね?逆にパンなどの簡単な食事は、すぐにお腹が空いてしまいますよね?消化吸収に何時間必要かが分かるように、運動前の食事はルーティン化することがオススメです。当たり外れがないように練習で何度か試し、ここぞの時に使える“十八番”を準備しておきましょう。
4.敢えて口にしないことも
スタート直前、エナジージェルなどでエネルギーを補給する時もあるかと思います。しかし、それが逆効果を招く時もあります。
炭水化物が多い食事を取ると血糖値が上昇します。上昇した血糖値は正常の範囲内に戻す必要があるため、血糖値を下げるホルモンが体内で分泌されます。そのホルモンがインスリンです。
炭水化物を含むスポーツドリンクなどを摂ってインスリンが分泌されているタイミングでスタートしてしまうと、その反動で血糖値が急激に低下してしまう恐れがあります。これを“インスリンショック”といいます。
この状態ではうまくエネルギーが使えず、強いだるさ・疲労感に見舞われます。特に運動スタート1時間前からは「しっかり準備できた」と自信を持ち、静かにその時を待ちましょう。
こだわり過ぎないことも1つ
色々試していく探求の過程も面白いものです。私もこのような発信をするに当たっては、自分で試してみることがほとんどです。その中で辿り着くのは、こだわり過ぎないことでした。
スポーツを気持ちよく楽しむためには、食事の基本的な部分が大事だと落ち着くことが多いものです。もちろん、その基本的な食事を整えるためのスキルをつけることも大事です。
基本的で当たり前のようなものには、大事なことが隠れていたりします。そこに一度目を向けてみてもらえると嬉しいです。ちょっとした工夫でスポーツを思う存分に楽しみましょう!
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