1936年夏、ナチス政権下のベルリンでオリンピックが開催されました。
ここには当時の建築物が今もなお残され、歴史を肌で感じることができます。
友人に会うために訪れた夏のベルリン。
アートが盛んな街には多くの美術館や博物館。また、戦争やユダヤ人迫害といった悲しい歴史を物語る場所。今や観光地として人気の”ベルリンの壁”など。行くべき場所がたくさん。
4日間の滞在では足が棒になるくらい、歩き回りました。
そして、想定外の暑さに耐えられず、毎日プールに通うという結果に…。
これは1936年夏季ベルリンオリンピックで使用された屋外プール。
歴史的な建築物に囲まれながら、強い日差しの中をひんやり冷たいプールで泳ぐ。
異空間の中に居るような、なんだか不思議な体験でした。
1936年夏季ベルリンオリンピックとは?
ヒトラーの政権下で行われたオリンピック
”ヒトラー”(本名:アドルフ・ヒトラー)。歴史の教科書で必ず登場しますよね。
この名前を知らない人は居ないのではないでしょうか。
1933年にドイツの首相に任命され、ユダヤ人の大虐殺など、独裁的な政治を行った人物として歴史に名を残しています。
このヒトラー政権下で、1936年8月1日〜16日に開催された夏季オリンピック。参加国は49ヶ国、3,936名の選手が参加しました。(うち日本人選手249名)
また、大会では主催国の人権侵害を理由に、ヨーロッパやアメリカの人々がボイコットを呼びかけたそう。結局この運動は失敗に終わりましたが、このような動きはオリンピックで初めてのものでした。
初めて”聖火リレー”が導入された大会
第一次世界大戦に敗北し、孤立したドイツが国際社会へ復帰するきっかけとなったベルリンオリンピック。
実はこの大会で初めて”聖火リレー”が導入されました。
ヒトラーはオリンピックを利用して、平和で寛容なドイツを外国人の観衆や報道記者に印象づけようとしたそうです。
当時のオリンピアンはどんな気持ちで大会に臨んだのだろう。
観客はこのスタンドからどんな思いで大会を見ていたのだろう。
泳ぎながら、そんなことを考えていました。
ヨーロッパ風のすてきなデザインのプール
2016年にリノベーションされたため、中は新しくなり、今では市民の憩いの場となっています。
50mプールや15mくらいの浅いプール、飛び込み台など、色々なプールがあります。
ひたすら泳ぎ続けるアスリートな人もいれば、ただ気持ち良さそうに浮いているだけの人。日焼けしてる人。
それぞれの楽しみ方があっていいなー。
日本にもこんな場所があったらなあ…。
そんなことを思いました。
チケットを購入すれば、時間制限なし。何時間でもプールに居られるので、シートを引いてゴロゴロしている人もたくさん居ました。
50mプールの内側はメタリックな感じで、日差しが反射してキラキラきれい。
より一層涼しい気分になりました。
営業時間など(2019年8月現在)
この屋外プールの営業期間は4月の終わり〜9月のはじめまで。
年中オープンしてないので、ご注意を。
・営業時間:月〜金 朝7時〜夜10時まで
・入場料:5.5ユーロ、夕方5時半以降の入場は3.5ユーロ
※1ユーロ:120.5円(2019年8月1日現在)
住所や最寄駅など、詳細はこちらの公式サイトから↓
ちなみに、プールサイドにはフードショップもあって、そこで購入したビールも飲めます。
ライフガードもソーセージを焼いて食べてました。自分の家から持ってきたんだって。自由ですよね(笑)
プール以外でも、夏のベルリンでは、そのへんの池や川でみんな泳いでました。
ちゃんと水質検査をクリアしてるらしいです。
泳ぎながら歴史を感じる。
そんな体験なかなかできないですよね。
ぜひ1度行ってみて欲しいプールです。