「あそこに見える、江ノ島展望灯台の手前を右に曲がればゴールだよ」
逗子海岸からぼんやりと見える灯台を指差しながら、これから始まる旅に緊張とワクワクが入り混じる。
逗子海岸をスタートし、ゴールの片瀬東浜海水浴場を目指す10kmのオープンウォータースイミングレース。
制限時間は3時間半。ゴールを目指しひたすら泳ぎ続ける。途中地点の1km, 3km, 5kmにも制限時間が設けられ、それをオーバーすると強制的にリタイヤとなる。
この過酷なレースに毎年約500人のオーシャンスイマーが集まり、それぞれ練習の成果を試す。
わたしは今回が3度目の出場。2016年、ハワイ島で生活していたとき、何年も遠ざかっていた水中活動に戻ろうと思い立ち、直感で10kmスイムを選んだ。
この2年を振り返ると、あの時からわたしの人生はずいぶんと変わったなと感じます。
「湘南OWS10km」を何となくポチってしまったことで、トレーニングを再開し、たくさんの良き出会いを与えてもらいました。
”泳ぐことの楽しさ”や”水中が好きという気持ち”を再発見し、最近はそれをお伝えする側として、スイムレッスンや水中写真を撮ったりしています。
きっと出場される方、1人1人、それぞれのドラマがあるんだろうな。みんなどんな想いでスタートラインに立つのだろう。わたしは何を感じながら泳ぐのだろう。
わたしにとって、この10kmは「いまの自分」と向き合うための大切な時間。広い海を全身で感じて、湧いてくる感情や身体の疲労感も全部受け止める。そして、それを海へ手放す。
「海で泳ぐ時、目標となるものがハッキリ見えなくても、周りの景色を覚えて、本能や感覚を使ってそのあたりを目指しましょう」
以前、かとすい代表:加藤さんが海のレッスンで言っていた言葉。わたしはこれを聞いた時、”まるで人生みたいだな”と思いました。
人生も、目標や目指すものがハッキリ見えなくても、とりあえず”そのあたり”と感じる方向へ進んで行ってみると、だんだん目標物がハッキリ見えてくるんじゃないかと。
わたしがこのレースが好きな理由は、周回ではなく、一方通行だから。コースロープのない海では真っ直ぐ泳げなくて、道に迷ってしまうこともある。泳いでも泳いでも、全然ゴールに近づかなくて、気持ちが折れそうにもなる。それでも泳いで、泳いで、ゴールを目指す。
そしてゴールした瞬間、達成感とともに自分に自信と感謝の気持ちがうまれる。
ここでいつも人生の練習をさせてもらっています。
今年も、もうすぐやってくる。海で泳げることに感謝して、当日は安全に楽しく泳ごう。
<お知らせ>
当日、スタート前に集まってエールを送り合う場を企画しました!参加される方や応援に来られる方、通りすがりの方も、よろしければ集まって記念写真を撮りましょう!!
詳細はこちらのFacebookイベントページをご覧ください↓
https://www.facebook.com/events/470362046774094/
※こちらか“かとすい”が運営するスイム自主練習宣言!グループメンバー限定のイベントになります。
「スイム自主練習宣言!」はこちら
大会情報は、こちらの湘南オープンウォータースイミング公式ホームページへ!
◆公式ホームページ◆
http://shonanows.jp