オープンウォータースイマーの節政健一がお送りする「津軽海峡横断泳までの道のり」。今回はOWS大会に向けて実施したい「泳ぎ込み」の考え方についてご紹介します。【津軽海峡横断泳までの道のり vol.5】
レースを意識した練習をする
前回の記事でもご紹介しました(前回の記事:オープンウォータースイミングで必須のテクニック「両側呼吸」)が、ヨロンラフウォータースイム(以下:ヨロンRWS)で見つけた自分の弱点と課題を克服するために、まずは1ヶ月間毎日5~12kmのランニングを行い基礎体力の向上と精神面を鍛え、水中練習では両側呼吸を身に付けるため左呼吸で泳ぐことを意識して「100m×50本」や「200m×25本」など5kmのレースを想定した練習メニューで泳ぎ込みました。
RWSシリーズの5kmのコースは「500m+1500m×3周」なので、大会に向けた練習では、コースを頭に入れてレースプランやペース配分を考えながら練習を行っていました。
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「泳ぎ込み」は距離より本数
それでは、競泳より長く、プールでは行わないオープンウォータースイミングの大会に向けてどんな練習をすればいいのでしょうか?
多くの方がとにかく長距離を泳げばいいと思っているかもしれませんが、例えば、5kmのレースに出場する場合、練習で「5km×1本」を泳いでもレベルアップはあまり期待できません。
「100m×30本」「200m×10本」のように競泳では中距離とされている距離で、多い本数を泳ぐ方が効果的です。さらに、泳ぐペースは一定ではなく、レースの前半、中盤、後半など実際のレース展開を想定してスピードに変化をつけて泳ぐことでよりレースにつながる練習ができます。
また、練習時間に制約がある方は、100m、200mを泳ぐ合間に両側呼吸やヘッドアップなどのテクニック練習を組み込むことで練習の質を高めることも可能です。
だらだらと泳ぐだけでなく、いろいろと工夫しながら練習を行ってレベルアップしていきましょう!
■節政健一の「津軽海峡横断泳までの道のり」シリーズ
【vol.1】私がOWSスイマーになったきっかけ
【vol.2】私のOWS大会デビュー
【vol.3】泳ぐだけじゃない、OWS大会の楽しみは……?
【vol.4】OWSで必須のテクニック「両側呼吸」