小池賢のトライアスロントレーニング
「なぜトレーニングプランが必要なのか?」と「トレーニングプランをたてる前に決めるべきこととは?」の2回にわたってトレーニングプランの必要性についてご紹介してきましたが、今回は実際に私が計画し実践した実例のご紹介したいと思います。
「なんのために、いつ、どこで、なにを」を決める
今回、ご紹介するのは昨年の2015年6月に出場したITU世界ロングディスタンス選手権(スウェーデン開催。以下、世界選手権)までのトレーニングプランについてです。
トライアスロンをはじめたばかりの方は少し難しいかもしれませんが今後の参考までに読んでみてくださいね。
トレーニングプランをたてる前には「なんのために、いつ、どこで、なにを」をまず最初に決めることが大切ですので、世界選手権へ向けては以下のように設定しました。
なんのために=日本代表としてトライアスロンの世界トップレベルへ挑戦するため
いつ=2015年6月27日
どこで=スウェーデン・ムータラ
なにを=目標順位15位(TOTAlL 6:30:00 SWIM 4k/1:00:00・BIKE 120k/3:30:00・RUN 30k/2:00:00) ※計画時点で何人出場かわからなかったので順位よりもタイムを重視
レースから逆算して「期分け」を決める
次に、6月27日のレースへ向けレース当日から逆算して考えて時期ごとにテーマの割り振りました。
12〜3月 基礎体力養成期間
スピードは上げずに長くたくさん練習する期間。
強化期間で怪我せず継続してトレーニングできるカラダ作り。
自分が取れるトレーニング時間(最大週20時間)を目標にトレーニング。
↓
4、5月 強化期間
レースのスピードを意識してトレーニングする期間。
スイムなら100×30本のようにレースのスピードで繰り返し泳いだり、バイク→ランとつなげてレースでのスピードで練習したりと実戦を想定してトレーニング。
↓
6月 調整期間
レースに向けて体調を整える期間。
レースで最高の調子になるよう体調面に細心の注意を払って強化期間よりも質は落とさず量を減らしてトレーニング。
↓
6月27日 レース
以上のテーマにそってプランニングし、実行しました。
大会の結果は、
33位 5:56:03(SWIM 0:19:49/T1 0:01:20/BIKE 3:21:07/T2 0:01:33/RUN 2:12:13)
※スイムは水温の関係で4k→1.5kに変更
スイムバイクに関しては、目標タイム(ペース)にほぼ収まっていましたがランは目標に届かないという結果に終わりました。今回の結果から、世界のトップレベルとの差がハッキリとわかりこのレベルでレースするためのトレーニング基準が新たにできました。
このように、トレーニングプランをたててレースに臨むと「できたこと」「できなかったこと」が明確になり、次へトレーニングプランに向けての判断材料ができます。そのため、次のレースではより的確なトレーニングプランを考えることができますね。
それでは、次回は実際にトレーニングプランを作成する際のポイントをご紹介していきます。お楽しみに!
【小池賢のトライアスロントレーニング】
なぜトレーニングプランは必要なのか?
トレーニングプランをたてる前に決めるべきこととは?
<実例紹介>トレーニングプランの作り方
トライアスロンのトレーニングプラン作成するポイント5つ