皆さん泳いでいますか!?
かとすいトライアスロンスイム小岩でコーチを担当している菊田力です。
「かとすい」が運営する約1,300名が参加している水泳の自主練習コミュニティ「スイム自主練習宣言!」。
そして、もっと皆さんにいい自主練習をしてもらいたいということでスタートした、「スイムお悩み相談室」。
これは、日々皆さんが感じている水泳の自主練習に関するお悩み、疑問、質問にお答えしていくものになります。
誰かの悩みは、他の誰かの悩みである可能性が高いです。
皆さんの悩みが一つでも解消して、より楽しいスイム自主練習ライフになっていただければと思っております。
ということで、今回のご相談をいただいたので、お答えしていきたいと思います!
どんな練習をしたらいいのか?4つのポイントに分解してご説明します
今回いただいた質問はこちら。
「なかなか速くなりません。 練習方法や練習量をアドバイスお願いします」
もしかしたら、この記事を読んでいるあなたも同じようなことで悩んでいるかもしれません。
頑張って、苦しい思いをしてトレーニングをしたのに、速くならない。
そういった理由で水泳から距離をとってしまったという方もいると思います。
今回はこの質問にお答えする形で、自主練習の効果をググンと上げるポイントをご紹介します!
1.まずは自主練習の「テーマ」を決めよう
自主練習の際に一番気になるのが、「どんな練習をしたら速くなるんだろう?」ということだと思います。
結論から言うと、『この練習をやったら速くなる』といった練習はありません。
なぜなら、人それぞれ目標や身体の特徴、 得意不得意が違うから。
実際には私自身、現役の競泳選手を指導する時にもよく伝えていることです。
「この練習をただやるだけじゃ速くはならない。そんなのランニング選手が目的もなくただ外を走ってるのと一緒。 この練習で何を意識してる?何を目標にしてる?」
つまり「何をやるか?」ではなく、「どうやるか?」ということなんです。
ということで、ここでお伝えしたいポイントは、『その日の練習のテーマを決めること』です。
テーマは何でも大丈夫です。そのテーマがあるかないかで、練習効果は0か100かといってもいいぐらい違いがでます。
テーマを作る習慣が、テーマを探す習慣に繋がります。
『今日はこうだったから、明日はこうしよう、ここを気をつけよう』
と考えられるようになることで、一つ一つの練習が格段にレベルアップしていきますよ。
2.では実際に「テーマ」はどうやって決めるの?
自主練習にはテーマが必要だとお伝えしましたが、では、どんなテーマが良いのでしょうか? テーマはどのように決めたら良いのでしょうか?
テーマは何でもいいと上述しましたが、より自主練習の効果を上げるためには、 テーマを自分の最終目標に沿って決めていくと、より良い自主練習ができるでしょう。
水泳の目標設定はわかりやすく、質問にもあった通り、『速くなる』ということだと思いますが、 『速くなる』というのは、大きく分けて2つに分類できます。
・スピードアップ
トップスピードの向上=細かいテクニック・神経系・パワーの向上
・ペースアップ
持久力の向上=全体テクニック・筋持久力・心肺持久力の向上
大会、レースなどの目標タイムから逆算し、今の自分にはどちらが必要なのかを考えてみましょう。
例えば、1,500mを20分で泳ぐことが目標であれば、50mを40秒ペースで泳ぎ続けないといけません。
この場合考えらえる目標は2つ。
・まずは、50mを40秒で泳ぐことを目標とするのか?(=スピードアップ)
・50mを40秒で泳ぎ続けることを目標とするのか?(=ペースアップ)
これを踏まえて、『50mを40秒で泳ぐ(泳ぎ続ける)ために、必要なことは何だろう?』と考え、「じゃあ、今日はこれを気を付けよう!こういう練習メニューを頑張ろう!」とテーマを決めていきます。
3.実際にテーマを決めたら「練習メニュー」を考えよう
ここまでお伝えした通り、自主練習では、テーマを決めることが重要ですが、そのためにも、練習メニューの内容は、わかりやすく簡単なものをオススメします。極端にいうと、毎日同じ練習メニューでも大丈夫です。
例えば、毎日、25m×60回(1分サークル)という練習をしたとしても、テーマを変えれば、同じ練習メニューでも違いが作れるようなってきます。
また、最初のうちから長い距離や難しい練習メニューにしてしまうと、 決めたテーマを意識することが難しくなってきてしまうので、 慣れてきたら徐々に長い距離や難しい練習メニューにトライしてみましょう。
「あの選手がこの練習メニューをやっていた」 「この練習メニューがすごくいいらしい!」 など、色々な練習メニューをやりたくなってしまいますが、そういう練習は週に1 回や月に1回など、たまにアクセントとして入れ、 気持ちや身体をリフレッシュさせるくらいのつもりでやってみましょう。
日々の自主練習はは自分がラクに、簡単に、わかりやすく、毎日続けられると思う練習めニィーを選びましょう。
慣れてきたら、一部の練習メニューをテーマに沿ってアレンジできるように、 休憩時間や距離などを少しずつ変えられるといいですね。
4.最後に「練習量」どうすればいいの?
いきなり長い時間の練習や短い休憩での練習は、 心肺持久力の向上にはつながりやすいですが、 ただただ泳ぐだけになってしまう可能性も高く、そうすると、 スピードアップにもペースアップにもつながりにくくなります。
また、無理して距離や強度をいきなり上げることは、疲労や泳ぎのフォームの崩れにつながりやすいので、 その点からも、無理なく徐々に練習量や練習強度を上げていくことをおすすめします。
慣れないうちは決めたテーマを実践しやすい距離や休憩時間での練習を優先し、 練習量や距離にはあまりこだわらないようにしましょう。
テーマを持つことに慣れてきたら、少し距離を伸ばし、強度を上げていきましょう。その時のポイントは、どの距離、どの強度でもテーマを意識できるか、になります。
最終的には大会、レースなどの目標とする距離に合わせてトレーニングを行いたいですね。
4つのポイントをまとめてみました
今回いただいた質問が、「なかなか速くなりません。 練習方法や練習量をアドバイスお願いします」ということで、自主練習のポイントをご紹介してきましたが、 まとめると、 「その練習のテーマを決める」ということになります。
慣れないうちは、
「〇〇mを〇〇秒で泳ぐ」
「心拍数を〇〇で抑える」
「ストローク数(手を回す回数)を〇〇以下にする」
など、 わかりやすく、判断しやすいものをテーマにしてみましょう。
慣れてきたら、
「抵抗の少ない姿勢を作る」
「水中動作を〇〇〇〇」
「キック動作を〇〇〇〇」
など、 テクニック的なものをテーマにしてみましょう。
最後に、ひとつだけ注意していただきたいことがあります。
それは、
『テーマを守る』ではなく、『テーマを決める』ということ。
そう、何が言いたいかというと、練習中にそのテーマができなくてもいいんです。
つまり、意識をしているかどうかが大切だということです。
できなくても、できなかったということが次につながり、次の練習をさらにより良いものにしてくれるでしょう。
そして、ぜひ「スイム自主練習宣言!」のFacebookグループにて、練習テーマと練習報告の投稿をしてみてください。
応援してくれる仲間たちがいるとやる気も出ますしね!
それでは、もっと多くの方が、より良い自主練習ができることを願って、ここで今回の記事はおしまいにしたいと思います。
疑問・質問がありましたら、下記のスイムお悩み相談室からお問い合わせくださいね!
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