「ヨースケ自転車レースでない?」
今年の春から、たまたま代々木公園で再開した先輩からの一言で、EAU ROUGE様の自転車チームに加わり、自転車レースに参戦している。
監督には大先輩山本良介さんをすえて、会場ではどこよりも目立つウェアを着ているチームだ。
今回は9極の9耐 in 筑波サーキット(4時間の部)に、先輩、監督、私の3人チームで参加してきた。
内容に入る前に、9耐(4耐)の説明を。
ざっくり一言でいうと、9時間(4時間)でサーキットを何周できるかというレースだ。交代のタイミングや、仕掛けるタイミングといった戦略はもちろん、先頭集団に残り続ける、走力、テクニックが必要になる。
レース当日
レースの日の朝は早く、4時30分にロビー集合だった。
会場に着くと、場所取りですでに人が何人もいる。
会場まで場所取りの荷物を運びこみ、開門を待つ。水泳といい、自転車といい、レースが始まっていないのに、若干殺気立っている。いい場所を確保すると移動が楽なので、必死になるのも仕方ない。
無事に荷物を運びこみ、設営、ウォーミングアップを済ませる。
日差しは弱いが、蒸し暑い。自転車に乗って風を切っている方がましだった。
先は長いので、手短にアップを済ませてゆっくりとスタートを待つ。
私は3走なので、早くてもスタートして1時間後の出走だ。
スタート~ファーストライド
スタートのカウントダウンが始まった。時間になると、ゆっくりと集団が動き出す。
1周目は安全確保のため、ゆっくりと走行する。
2周目になると、本格的なスタートが切られ、一気にスピードが上がる。この瞬間がとてもかっこいい。
1走の監督は安定して前方に位置している。安心して走りを見れることは心強い。
特に大きな動きもなく、監督から2走の先輩に測定チップがわたる。
しかし、集団がコースを通過していく。監督がピットに入った瞬間スピードが上がってしまったのか、我々のチームは集団からこぼれてしまった。
先輩が集団に追いつかれる寸前まで、粘ってくれて私の番がくる。
「1時間くらい走ってきていいで」
そういって監督が送り出してくれた。
走行時間 0:59:56
平均速度 44.4km
平均パワー 225W
NP 246W
序盤は集団の後ろでひらひらと。というよりもコーナーが怖くてポジションを下げていたという方が正しい。
( PHOTO by YOSHIFUMI IKEDA)
どうしたらコーナーうまく曲がれるかなと思いながら乗り続ける。
目線、荷重を気にしながら、ついていけそうな人を探して走る。
余裕をもってつくことができたら、もう少し速い人を探して後ろについてを繰り返して走った。
40分を過ぎたあたりから気が付いたら前の方にいた。
やればできる子と調子に乗りつつも、用心して走る。自分がこけなくても、前とや横の選手と当たったら終わりだ。
そろそろ交代したいとおもい、ピットに合図を出す。最後のコーナーを抜け一気に加速していく。しかし、3人ほど反応しており、4人ほどの集団になってしまった。もちろん集団は追ってくる。
ついてきた人たちに交代でピットインする旨を伝えて、もう一段加速してピットロードを駆け抜ける。
監督にチップを渡したタイミングで、集団がコースを抜けていくのが見えた。まぁ監督やし大丈夫かなと思って見送った。のちに遅いと一喝されたことは言うまでもない。
セカンドライド
私がチップを渡した時点でチームは2位争いをしていた。
特に大きな変動はなかった。
時間は残り30分となり、私へと順番が回ってくる。
走行時間 0:32:56
平均速度 43.1km
平均パワー 250W
NP 270W
3時間を過ぎたあたりから、集団がまったりとしていた。
逃げができるかと思いきや。逃げたら逃げたで集団が飲み込みにかかる。
そんな様子を見ていたので、なんかおかしいなと思いながら走りだす。
走り出し、集団に無事乗車し、様子をうかがう。
こういった耐久レースではプロが集団をコントロールするのだが、残り時間が短くなるとローテーションに加わらないことになっている。が、しかし、なぜかまだ前方にいる。
たまたまだろうと思いながら、1度逃げてみる。
( PHOTO by YOSHIFUMI IKEDA)
案の定集団が追い付いてきて、そのタイミングでもう一度仕掛ける。
また集団で追いついてきたので、先頭交代を促すが反応しない。
足を緩めれば、集団も緩む。
あー、コントロールはいってるなぁと思いながら走る。
ひとりで行けるところまで行こうと思い、逃げを打つ。
願わくば前に集団があればラッキーだと思い、踏む。
すると、2人ほど集団から飛び出してジョインしてくれた。
最終コーナーを抜けると、運よく集団を発見。
集団に飛び乗ったものの、この集団もコントロールが入っている。
なすすべなくこの集団でやり過ごすことになり、4時間の部は終了。
結果は2位。勝てたレースだけに悔しい内容となった。
自転車レースは脚力だけでは決まらないことを確認できたレースとなった。
一つ一つ経験を重ねて、本業のトライアスロンに生かしたい。